天然石・パワーストーンの用語集
天然石・パワーストーンに関する説明などで当たり前のように使われている単語や用語を初心者の方にも理解していただけるように解説するページです。
あ行の用語
- アベンチュレッセンス
- 鉱物に含まれる微細なインクルージョンによって光が反射し砂金のようなキラキラとした輝きが見られる現象、光学効果。この効果から名前が付けられたアベンチュリンや長石であるサンストーンなどに見られます。
- アンタロンゴム
- ポリウレタン製の透明なゴム。シリコンゴムなどとも呼ばれます。弾性は低めですがハリがあり、透明感のある石の美しさを際立たせるのが特徴です。
- 基本的には1重で通すためゴムが切れると玉が飛び散ってしまい紛失のリスクが高くなるのが難点です。
- インクルージョン
- 鉱物の中に内包された含有物などの総称。別種の鉱物、水、気泡、クラック等、様々なものが含まれます。有名な例として水晶に金紅石という針状の二酸化チタンを含んだルチルクォーツ。ラピスラズリには金色のパイライトや白色のカルサイトなどが含まれています。
- 一般的には不純物が少ないほどクオリティが高いとされています。しかし、インクルージョンを持つことがその石の成立理由である場合や美しさを際立たせる場合などにはインクルージョンの量やバランスなどもクオリティの判断において重要な要素となります。
- エレスチャル
- 成長過程で何らかの影響により複雑に成長した水晶の原石形状の総称。内部へ向かって抉れるように段差状に成長したものや複数の結晶が合体したような原石の形状が有名です。前者は骸骨水晶、後者はワニの鱗のように見えることから鰐水晶とも呼ばれます。
- その特徴から成長過程で水やその他の鉱物を含むことが多く、様々な種類のエレスチャルが存在します。ゲーサイトやレピドクロサイトを含む石なども加工される前の原石の状態ではエレスチャルであったという場合もあります。水晶のためスモーキークォーツやアメジストに変化しているものも存在し、エレスチャルとしてスーパーセブンが産出する場合もあります。
- 現在はエレスチャル=ゲーサイトやレピドクロサイトなどのインクルージョンを持った石というイメージが定着していますが、あくまで元の原石の形状に付けられた名前ということを知っておくと混乱せずに済みます。
- オペロンゴム
- 当店でも使用している極細のポリウレタン繊維を束ねて作られた有色のゴム。しなやかで弾性があり、ブレスレットを作る際には4重または2重に通すためゴムが切れても玉が飛び散りにくいのが特徴です。
- 細かな繊維を束ねているため鋭利な石にこすれてささくれたり、長年着用すると変色を起こす場合があります。
か行の用語
- ガラス質
- 液体が結晶化せずに冷えて固体になることで出来た岩石。非晶質とも呼ばれます。最も有名なのは溶岩が冷え固まったオブシディアン(黒曜石)。隕石の衝突によって地表の物質が溶け、固まったことで出来たモルダバイト、リビアングラスなどのテクタイトなどもあります。
- キャッツアイ効果(シャトヤンシー)
- 光を当てると石の表面に猫の目のような1本の光の筋が現れる現象、光学効果。変彩効果とも呼ばれ、石の角度を変えると光の筋も合わせて動くのが特徴です。針状のインクルージョンが綺麗に平行に並んでいる石や微細な組織が平行に積み重なって出来た石などに見られます。
- アパタイト、オパール、クリソベリル、トルマリンなどが有名です。キャッツアイ効果が現れている場合はキャッツアイ〇〇や〇〇キャッツアイと呼ばれます。タイガーアイなどを手本に人工的にキャッツアイ効果を再現したキャッツアイガラスと呼ばれるものもあり、パワーストーンとしても非常に安価で出回っています。
- クラック
- 天然石に見られるヒビ、亀裂の総称。石が成長する過程で様々な要因により亀裂が入る場合があります。クラックに様々な成分が染み込み美しい模様になることもあり天然石の楽しみ方の一つにもなっています。
- クラックが少ないものの方がクオリティは高くなりますが、内部にクラックが入ることで光の反射で美しい虹が現れる場合があり、そのようなものは評価や人気も高くなります。そのことを利用し水晶に人工的に無数のクラックを発生させたクラック水晶というものもあります。
- グリッター
- 琥珀内部の塵や水分が圧力によって弾けて出来たスパンコールのようにキラキラと輝くヒビ。琥珀は樹液が化石になったもので植物や虫、塵、水、空気などを含んでいます。そのため、グリッターが発生するのも琥珀の特徴です。
- グリッターは琥珀が持つ美しさのうちの一つであり、自然が作り出した美しさを楽しめる重要な要素です。
- グレード
- 天然石の品質(クオリティ)を表した表記。ランクとも呼ばれます。当店ではランク表記を採用しています。それぞれの石の種類に合わせて「色味」「透明度」「インクルージョン」「傷やクラックの有無」などで評価されグレード分けされます。
- 正確な基準があるわけではなく、仕入れ業者によるグレード表記を用いたり販売店独自にグレード分けを行っていたりと様々です。基本的には標準品質として「A」を使用することがほとんどで省略される場合も多くあります。グレードが高くなるとAの数が増え「3A(AAA)」以上になるとほとんどのもので高品質となります。
- おおむね、A〜5A(SA)までを使用している販売店が多いように思われます。当店では主に仕入れ時のグレードを元にしています。グレード表記がないものも多くありますが低品質というわけではありませんのでご安心ください。
- 硬度(モース硬度)
- 鉱物を引っかいた時の傷の付きにくさを1から10の数値で判定したもの。硬度という字面で誤解しやすいことですが、あくまで表面に傷が付くかどうかであり、壊れるかどうかの強さ(靭性)では無いことに注意してください。硬度が最高の10であるダイヤモンドでも衝撃には弱く、ハンマーで簡単に砕けてしまいます。
- 硬度が7以上のものは一般的に硬いと表現されます。同じ硬度の鉱物同士をこすり合わせるとどちらも傷が付くか無傷となります。人間の爪は2〜2.5、ガラスは6程度とされています。数値に.5と付くものは中間という意味ではなく硬度が2のもので引っかくと傷が付かないが、硬度3のもので引っかくと傷が付くという場合に2.5と定義されるという意味です。
- 【天然石の例】10…ダイヤモンド、9…ルビー・サファイア、8…トパーズ、7…水晶、6…オーソクレース、5…アパタイト、4…フローライト、3…カルサイト、2〜2.5…アンバー(琥珀)
さ行の用語
- 七宝(しちほう)
- 仏教で重要とされる七種(ななくさ)の宝。金、銀、瑠璃(ラピスラズリ)、玻璃(水晶)、硨磲(シャコ貝などの美しい貝殻)、珊瑚、瑪瑙。経典や資料によっては真珠、琥珀、玫瑰(インカローズ・ロードクロサイト)も含められています。
- シラー効果
- 光を当てると石の表面に白や青の光が現れる現象、光学効果。英語ではシーン(sheen)と呼ばれます。層が重なって形成された鉱物に見られ、層によって光が反射と錯乱を起こすことで現れます。ムーンストーンが特に有名でベリルの中にもシラー効果が見られるものもあります。
- 浄化
- 天然石・パワーストーンの汚れなどを綺麗にすること。基本的には石を綺麗に保つという意味で覚えておけば大丈夫です。汗や汚れがついたので表面を綺麗に布で拭くなど、身に着けるものですので日々丁寧に扱い綺麗に保つと長くご使用いただけます。
- 少し踏み込んだ話では水晶や塩などを使ったスピリチュアルな意味での浄化です。日本でも古来から塩を撒くなど、悪いものを遠ざけたり正常な状態にするといったような浄化という概念があります。天然石・パワーストーンではこちらの意味の浄化も一般的となっていますので興味がある方は下記ページをご覧ください。
- 天然石・パワーストーンの浄化方法ページはこちらからどうぞ
- スター効果
- 光を当てると石の表面に4条や6条などの光の交差が現れる現象、光学効果。アステリズムや星彩効果とも呼ばれます。内部に微細な針状のインクルージョンが含まれており、2つ以上の方向に美しく並んでいる場合に特殊なカットを施すと現れる珍しい現象です。
- ルビーやサファイアの宝石に多く見られ、パワーストーンではスター効果が現れたスターガーネットが有名です。
- 世界三大ヒーリングストーン
- スギライト、チャロアイト、ラリマーの3種類。どれもヒーリングストーンとして世界的に有名な石です。この中ではチャロアイトが手に入りやすくおすすめです。
た行の用語
- 代用石
- 希少であったり高価である石に似せて加工された石。ターコイズ、ラピスラズリに似せて作られたハウライトトルコやハウライトラピスなどが有名です。どちらもハウライト(マグネサイト)を染色して作られるために安価なのが特徴です。
- テクタイト
- 隕石の衝突によって作られた天然ガラス。隕石衝突のエネルギーによって地表の物質が溶け、固まったことで生成されます。ほとんどのテクタイトは黒色に近い色合いですが、主にチェコで見つかる緑色のモルダバイト、エジプトのリビア砂漠で見つかる薄黄色のリビアングラスなどが有名です。
- 同質異像
- 同じ化学組成を持つが異なる結晶形を持つこと。簡単にいうと同じブロックを使っても積み上げ方によって違う形を作れるということです。同質異像の例としては炭素単体で構成されるダイヤモンドとグラファイト、炭酸カルシウムで出来ているアラゴナイトとカルサイト、二硫化鉄で出来ているパイライト(黄鉄鉱)とマーカサイト(白鉄鉱)などがあります。
は行の用語
- バイカラー
- 一つの石の中に2つ以上のカラーを持った天然石のこと。鉱物が成長する過程において環境の変化など様々な要因で途中から色が変わることがあります。そういった場合に色の変わり目部分を使用した石がバイカラーと呼ばれます。パワーストーンではアメトリンが有名で、アメジストとシトリンが混じり合った石です。トルマリンやフローライトなどもバイカラーがよく見られます。
- 性質上バイカラーのものは価値が高く、色の変化や境界線の美しさなどで更に価値が高くなります。バイカラーの宝石としてはサファイア、タンザナイト、トルマリンが有名です。
や行の用語
- 遊色効果
- 光を当てると石の表面に揺らめくような虹色の輝きが現れる現象、光学効果。プレイオブカラーとも呼ばれます。角度を変えることで色が変わるため、1つの石で非常に沢山の表情を楽しめます。主にオパールに見られる現象でオパールに含まれるシリカ粒子がプリズムの役割を果たし光を七色に拡散することで虹色の輝きが現れます。
ら行の用語
- ランク
- 天然石の品質(クオリティ)を表した表記。グレードとも呼ばれます。当店ではランク表記を採用しています。それぞれの石の種類に合わせて「色味」「透明度」「インクルージョン」「傷やクラックの有無」などで評価されランク分けされます。
- 正確な基準があるわけではなく、仕入れ業者によるランク表記を用いたり販売店独自にランク分けを行っていたりと様々です。基本的には標準品質として「A」を使用することがほとんどで省略される場合も多くあります。ランクが高くなるとAの数が増え「3A(AAA)」以上になるとほとんどのもので高品質となります。
- おおむね、A〜5A(SA)までを使用している販売店が多いように思われます。当店では主に仕入れ時のランクを元にしています。ランク表記がないものも多くありますが低品質というわけではありませんのでご安心ください。
英数その他の用語
- 14KGF
- 14金ゴールドフィルド(金張り)のこと。真鍮や銀などの金属に14金を圧着して作らており、チェーンや指輪など18KGP(金メッキ)ではすぐに剥げて美しさが損なわれるものに使われる製法です。総重量の5%以上の金が使われており、金メッキの20〜30倍程度の厚みがあるため簡単に剥げてしまうことがありません。使われる金によって種類があり12金を使った12KGF、18金を使った18KGFも存在します。
- 18KGP
- 18金ゴールドプレート(金メッキ)のこと。真鍮や銀などの金属に18金を被膜加工して作られます。簡単に剥げてしまいますが、14KGFに比べて安価なためペンダントなどのバチカン部分などによく使われます。
- SV925
- シルバー925のこと。純度92.5%の銀のことで加工をしやすくするために残りの7.5%は割金として主に銅が使われますが、ニッケルやアルミニウムなどが使われている場合もあります。割金に銅だけを使用している場合のみスターリングシルバーと名乗ることが許されています。汗に銀イオンが溶けにくいためアレルギー反応を起こしにくいのが特徴です。金属アレルギーなどがある場合には割金に銅のみが使われているスターリングシルバーがよくおすすめされます。