天然石のリーダー『水晶』
水晶のおはなし
水晶について
最も有名な天然石・パワーストーンと言えば『水晶』。天然石のまとめ役として活躍するオールマイティな存在です。
パワーストーンとしての水晶を象徴する最も重要な要素は何か、と言われれば水晶が持つ非常に強い浄化力があげられます。
はるか昔から水の精霊が宿った神聖な石であると信じられ儀式や占いの道具などとして世界的に扱われてきました。その透き通った輝きは邪気やマイナスのエネルギーを浄化し魔を祓うと言われています。
人についたものや空間に淀んだ悪い運気などを浄化する魔除けのアイテムとして現在でも幅広く愛されています。
パワーストーン界隈でも、他のパワーストーンを浄化するために水晶が用いられることが非常に多く、クラスターやさざれ石、丸玉、六角柱などアクセサリーの浄化スポットとして使用できる形でも流通しています。
当店でも魔除けや浄化のパワーストーンが欲しいというお客様に最初におすすめするのが水晶です。しかし、浄化や魔除けの力で見れば他にも強力な石はたくさんあります。
それでも水晶をおすすめする理由は、水晶の持つ透明性、そして周囲に溶け込み一体となるような順応性にあります。天然石のリーダーである水晶は他のパワーストーンの力を引き出し、それぞれの個性が反発しないように調整するバランサーの役目も持っています。
石同士に相性があるように、人と石にも相性があります。そのため、誰とでも相性がよく身に着けていてもストレスを感じにくいとされている水晶をおすすめしています。
王道中の王道、万能の石と呼ばれる理由にはこういった面も関係しているのでしょう。
水晶はたった1mm成長するのに100年またはそれ以上かかると言われています。ブレスレットに使われている小さな玉ですら何百年、何千年という長い時間をかけて成長した結晶ということになるのです。
大きな結晶になればどれだけの年月がかかって成長したのか、非常にロマンのある話ですね。
変幻自在な水晶
水晶と言えばガラスのように透き通ったものというイメージがありますが、産地などによって違った色と表情を見せてくれます。
世界有数のパワースポットであるヒマラヤ山脈で採れる水晶は最高のエネルギーを秘めているとされ、非常に人気があります。ブラジル産のものは透明度が高くキラキラとした輝きが見られ、中国産は白色のものが多く落ち着いた印象を与えてくれます。
産地だけでも違いが存在するのが面白いところですね。
そして、水晶は様々な成分を含むことによって多種多様な天然石に変化します。
有名なところではアメジスト(紫水晶)、ローズクォーツ(紅水晶)、シトリン(黄水晶)、スモーキークォーツ(茶水晶)、モリオン(黒水晶)などの色水晶タイプ。
ルチルクォーツ、ガーデンクォーツ、スーパーセブンなど水晶に別の鉱物が内包(インクルージョン)されたインクォーツタイプ。
鉱物単体ではアクセサリーなどに加工できないものであっても水晶に内包されることによって天然石・パワーストーンとして手軽に身に着けることが出来るようになっています。
このように水晶は様々な天然石に変化することでより身近な存在になっているのです。
水晶の名前の由来
水晶を見た古代の人々が氷の化石と考えていたことから、氷、透明な水などを意味するギリシャ語『krystallos』が英語名のクリスタル(crystal)の由来になったとされています。日本語の水晶も水の結晶そのままですね。
水晶の意味と込められた願い
他のパワーストーンや空間の浄化、精神の安定、霊性を高める、潜在能力の解放、幸運を招く、祈願達成など
水晶の浄化、お手入れ、メンテナンス方法
浄化方法 | |||||
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水晶 | 流水 | 塩 | 日光 | 月光 | 香 |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
手軽に出来るのは流水での浄化です。ゴムや紐のブレスレット、金属パーツが付いたものなどは水分をしっかり拭き取りましょう。
塩での浄化の場合は、塩の上にラップを掛けて直接塩が付かないようにするとゴムや金属の劣化を防げますよ。
日光での浄化はレンズのように光を集め、発火の原因になる恐れがあるので周囲に注意を配り短時間で済ませましょう。
水晶の本物と偽物
天然石に限らず宝石類にはおなじみの偽物問題についてお話します。
水晶は大きく分けて「天然水晶」「練水晶(ガラス)」「人工水晶」の3つに区別されています。
天然水晶は自然に成長して出来る水晶、ここで言うところの本物です。
練水晶(ガラス)とは?
簡単に言うと本物のそっくりさん。
練水晶は水晶を一度溶かしガラスなどと混ぜて再形成したものです。一度溶かした段階で水晶の結晶構造が崩れるためほぼガラスと同じものになります。コストと手間の問題か今ではガラスのみで作られていることがほとんどです。
こちらは水晶ではありません。
人工水晶とは?
簡単に言うと科学技術で作られた本物のクローン。
人工水晶は何千年とかけて自然界で成長する水晶を人工的に再現したもので、数ヶ月程度で大きな結晶を作ることが出来、大量生産に向いています。
こちらは水晶ではあるが天然水晶ではないというシロモノです。
養晶などと呼ばれる綺麗なアメジストやシトリンもこちらの人工水晶の技術で作られています。
天然水晶の見分け方
人工水晶との見分け方ついては残念ながら人間の目で判断することは不可能となっています。
機械による鑑別判断でしか区別することは出来ません。
したがって、ここでは練水晶(ガラス)との判別方法について説明していきます。
簡単に出来る判別方法は大まかに分けて2つあります。
髪の毛などを使う方法
最も確実に判断できるのは髪の毛などを使った判別方法です。ただし、この方法はある程度の大きさの丸玉や丸ビーズの判別にしか使えません。
髪の毛を水晶に押し当て覗いてみると天然水晶の場合は髪の毛が2重に見える角度があります。これは光の複屈折という現象によって起こるもので、屈折率が高いことで有名なカルサイトでは紙に書いた文字などが2重に見えることが知られていますね。
もし、2重に見えなかった場合でも落ち着いてゆっくりと水晶を回転させながら角度を変えてみましょう。
髪の毛が2重に見えれば天然水晶、1本にしか見えない場合は練水晶(ガラス)です。
左は天然水晶、右は練水晶(ガラス)
下段は肉眼でのイメージ
温度を比べる方法
天然水晶は練水晶(ガラス)と比べて熱伝導率が高いのが特徴です。
熱伝導率が高いというのは温かくなりやすく、冷めやすいということです。
天然水晶を手で握ってみるとすぐに温かくなり、練水晶(ガラス)の場合は温かくなるのに時間がかかります。
逆に、温かくなった天然水晶はすぐに冷え、練水晶(ガラス)の方はしばらくは温かいままです。
よく天然水晶は触った瞬間にひんやり冷たいというのを目にしますが、それにはこういった理由があります。